親父の小言とボディブロー

人生折り返しの子育て世代。世知辛い世の中を面白く生きるためのあれこれと雑記

ビジネスシーンにおけるスニーカー考

 酷暑もひと段落どころかもう秋まっしぐらの感も漂う今日この頃です。

 

 そんな本日は「男の装い」に関する一考察、「ビジネスシーンにおけるスニーカー」についてです。

 

 とにかくこの話題については「すでにスニーカーはビジネスの場でも確固たる地位を得た」というものから「運動靴ふぜいがフォーマルを語るな」というものまでさまざまな受け止め方があるものと言ってよいでしょう。

 

 私はと言えば若い時分から「運動靴ふぜいが」派に近しい立場であった気がしますが、下手なこだわりを捨てて取り入れてみたところ存外にこれを気に入った次第ですので、そのいきさつについて書き留めておこうという気になったわけです。

 

 おそらくこの駄文にたどり着いた諸兄の中には同じような葛藤を抱いておられる向きもあるでしょうから、何かの足しになれば幸いです

 

今更スニーカーを取り入れた経緯について

 今やよほどかっちりした服装が求められる職種以外では「職場でスニーカー」を履いている人を見るのはめずらしくなくなりました。

 

 しかし貧乏学生の頃から英国靴に魅せられ、給料が10万円代にもかかわらずコナカの吊るしのスーツにクロケット&ジョーンズのストレートチップを履いて社会人生活をスタートした自分には、スニーカーはまさしく運動靴。

紳士の装いとは縁遠いもの、運動靴を履いて職場に来て、あまつさえ職場に着いたらサンダルに履き替えるがごとき輩は紳士にあらずは言うに及ばず、社会人の風上にも置けぬ奴と唾棄したものであります。

 

 しかしそんな自分がいかなる変節で運動靴を履いて通勤するに至ったか。

 

 結論から言うと、仕事の装いに対する考え方が柔軟になったとの、タイミングを同じくしてビジネスシーンに合うスニーカーに出会ったから、ということではないかと思います。

 

 すなわち、サンダル履きの先輩を軽蔑し唾棄しつつ、「夏でも俺はジャケットを脱がないぜ」といったこだわりが、この酷暑も相まっていわばアホらしくなった。それはTPOを逆にわきまえていないような気がしてきたとでも言いますか。

 

 しからば夏は足元も軽快に、もちろんビジネスシーンであることを十分に踏まえたうえでとなると、どんな靴を履くべきか。

 

2 ビジネスシーンに合うスニーカーについて

 スニーカーを履かない大きな理由の一つに、

「どうしてスニーカーはメーカーが一目でわかるようなデザインなのだろうか」

というのがありました。

 

 そして、メーカーが一目でわかるようなデザインというのは、イコールビジネスシーンに求められる、過度な主張をしない、落ち着いたたたずまい、すなわちシックさを損なうものでありますから、おのずとスニーカーは縁遠いものとなるわけです。 

 

 また、スニーカーはカジュアル靴・運動靴ですから、どうしてもシルエットにオフ感が余分に滲み出るため、足元だけ浮いてしまう現象が起きます。

 

 しかしこの靴

[パトリック] PUNCH 14 14101 BLK(BLK/44)

patrick “punch”

 

に出会ってしまったのです。

[アディダス] STAN SMITH スタンスミス/BLACKxBLACK/ブラック×ブラック/M20327 (US8.5/26.5?)

写真だとなんだか高級なスタンスミス↑みたいですが、

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履いてみるとその差は歴然。

 

 細身でロングノーズのためスラックスに合います。小学校の先生のそれのように、足元だけ浮く感じがありませんね。

 

あと、履かなければ分かりませんが革が非常に柔らかく、軽い。これは癖になる履き心地です。

※私のモデルはシュリンクレザーの別注で、より柔らかいです(自慢)。

 

とにかくスタンスミスとは別物です。顔も書いてませんしね。

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スタンスミス氏(wikipediaより)

 

 少し逸れましたが、シックさを損なわず、それでいて軽快に夏のビジネスシーンに用いることができるスニーカーにめぐりあったことによって、私の「ビジネスシーンにおけるスニーカー観」ときたら

「運動靴ふぜいが」

から

「なんで今まで履かなかったんだろうか」

にまで手のひらが180度ひっくり返った次第なのです。

[パトリック] メンズ スニーカー PUNCH-WP パンチ ウォータープルーフ レザー ブラック 42

ウォータープルーフモデルもあります。

試着しましたが、雨に強いという点よりも、光沢があってよりビジネスシーンに合いそうというメリットを感じました。ロングノーズも強調されています。

 

スニーカーの限界について(蛇足)

  散々ビジネスシーンにおけるスニーカーを礼賛してきたわけですが、当然ですが万能選手ではありません。

ビジネスシーンにおけるスニーカーには自ずと限界があります。

 

まず、ジャケットスタイルまではいけても流石にスーツスタイルには厳しい。

 

(別にスニーカーさんはドレスシューズに取って代わろうとは思ってないと思うので、以下は勝手な妄言です)

 

スニーカーはスーツスタイルで厳しい。そこは越えられない壁がある。

 

 最後に、これはなぜなのか?を自分なりに考察してみたいと思います。 

 役割が違うからだと言ってしまったら身もふたもないので、少し角度を変えてみましょう。

 

それは、スーツスタイルに求められ、それでいてスニーカーにはないものとは何かを探ることであります。

 

機能美かというとそれは的を射ていないかもしれません。スニーカーは運動靴ですがドレスシューズとてルーツはアウトドアです。同じく革の紐靴と考えると、なんなら機能的にはスニーカーの方が優れていそうです。

 

私としては「消耗品か否か」に1つの答えがあるように思います。

 

やはりスーツスタイルに合う靴はメンテナンスをして長く履くものであり、手入れの行き届いた古い靴によって男の装いが完成するようなところがあります。

 

そこにいくとスニーカーはそもそも長い間履くものとして設計されていません。わかりやすい違いとして、ソール交換ができません。つまり究極的には使い捨てです。

(Patrickの一部モデルはソール交換ができますが、その他の部分が持つか、交換がきくのかと考えるとせいぜい1回でしょう。)

 

スーツスタイルは、そうした「使い捨て」のようなものを身につけることを許さない暗黙のルールがあると思います。

これにより、どんなに細身でロングノーズで高級な素材を使ったとしても、スーツスタイルのワードローブには加わることはできないと思われるのです。

 

繰り返しになりますが、別にスニーカーはドレスシューズに寄せてるわけでも取って代わろうとしているわけでもありますまい。

勝手に履いといて余計なお世話かと思います。

 

しかしこうした限界ーすなわち男の装いにおけるルールに結びつくーを意識しながら、うまくこの快適でお洒落なアイテムと付き合っていきたいと思うのであります。